名 称:八溝山地西縁の新第三紀地質
期 日:令和7年11月7日(金)
場 所:栃木県那須烏山市、茂木町(十二口横穴墓群、龍門の滝ほか)
講 師:茨城大学助教 細井 淳 先生
参加者:高教研地学部員ほか24名(講師含む)
行 程:水戸桜ノ牧高校常北校駐車場集合→十二口沢(大金貝化石層)→龍門の滝(山内層)
→【昼食】→坪渕の滝(山内層と茂木層)→茂木町竹原(山内層と茂木層)→馬門の滝(茂木層)
→水戸桜ノ牧高校常北校駐車場→終了・解散
内 容
本巡検では、八溝山地西縁の那須烏山市から茂木町にかけて分布する、新第三系の露頭観察を行った。
最初の観察地点は、那須烏山市十二口沢の荒川沿いに分布する露頭である。ここでは、中期中新世を中心とする荒川層群の大金層が観察され、対岸からの遠望観察を行った。軽石凝灰岩層や貝化石層(OGM)が傾斜して分布する様子に加え、このあとに観察する中川層群山内層や茂木層との位置関係を把握することができた。なお、本地点の軽石凝灰岩層部分には、古墳時代の横穴墓が認められる。
2つ目の観察地点である「龍門の滝」では、前期中新世に形成された中川層群山内層の露頭観察を行った。岩相は不均質で、火砕流堆積物に特徴的な塊状構造を示す苦鉄質火山砕屑岩からなる。滝の下部を構成する岩石が比較的軟弱で侵食されやすいため、差別侵食によって滝が形成されたと考えられる。また、滝の中腹には顕著なポットホールが発達していた。
3つ目の観察地点である「坪渕の滝」では、山内層と茂木層の両方を観察することができた。上位に位置する茂木層は淡灰色の凝灰岩質火山砕屑岩からなり、岩相は山内層と明瞭に異なる。ただし、両層が接する境界部そのものを直接観察することはできなかった。
4つ目の観察地点である「竹原の露頭(竹原公民館付近)」では、山内層と茂木層の関係をより明瞭に観察することができた。本地点は露頭面の保存状態が良好である。両者の岩相は明瞭に異なり、指状に入り組む(インターフィンガー)関係が認められた。
最後の観察地点である「馬門の滝」では、茂木層の露頭観察を行った。節理が発達しているように見受けられるが、明瞭な規則性は認められない。岩相は主として溶結凝灰岩または安山岩質溶岩からなり、本地点では山内層との直接的な関係を確認することはできず、年代測定等の必要性を感じた。
巡検の様子 龍門の滝
竹原の露頭 坪渕の滝
馬門の滝 集合写真